Topics【Trends】最新のICT活用教育動向

2021春学期に関する米国高等教育機関の動向

【Trends】第17回 2020年12月4日配信

Trends(「ICT活用教育の動向」)では、現在のICT活用教育をめぐるさまざまな話題を紹介していきます。

12月になり、2020年度後期も佳境に入ってきました。世界各地で再度の新型コロナウイルス感染症の感染拡大が見られ、高等教育機関は目の前の対策に追われつつも、次年度/次学期の準備に動き出しています。教育テクノロジーに関するブログ、PhilOnEdTechにおいて、高等教育コンサルタントでサンフランシスコ州立大学講師も務めるケヴィン・ケリー氏は、米国各地の30以上の大学の発表・ウェブサイトの記載事項をもとに、米国高等教育機関の2021春学期での授業形態について論じています。

ケリー氏によれば、米国高等教育機関の2021年春学期の授業形態は、この秋学期の形態を引き継ぎ、秋学期にオンライン授業を導入した大学はオンライン授業を継続し、(程度の差はあれ)対面授業を導入した大学は対面授業を継続するなど、大きな変更が見られないとのことです。その上で、対面授業やハイブリッド型オンライン授業のもと、キャンパスへの登校を再開している大学では、秋学期の開始を遅らせる、あるいは春休みを取り消し、その代わりに授業期間中に休日を分散して導入、といった学年暦の調整を導入することにより、感染拡大防止対策を図っていると述べています。ただし、現在もなお各大学において新型コロナウイルス感染症に関する混乱は継続中であり、米国の高等教育機関はニュー・ノーマルへの移行期の真っ只中にいると考えていると述べ、ニュー・ノーマルへの移行に時間がかかるという認識を示しています(左図を参照)。この記事が執筆された2020年10月末時点では、米国の高等教育機関にとって、コロナ後の新たな教育方針を打ち出すのはまだ難しい状況にあるといえそうです。

その他、この記事の詳細については、こちら("Phase 3 of Higher Ed's Response to COVID Will Extend the Turmoil Through Spring 2021", October 27, 2020.)を参照ください。

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