Trends（「ICT活用教育の動向」）では、現在のICT活用教育をめぐるさまざまな話題を紹介していきます。

「MOOC元年」とされる2012年以降、MOOCのコース数や受講者数が大幅に増加しています。このような中、近年、MOOCを単一のトピックを扱う独立したコースとして配信するだけでなく、特定の分野に関する複数のMOOCを束ねてシリーズ化する動きが出ています。

"Professional Certificate Programs" は、MOOCプラットフォームのedXを通じて大学や企業・団体が提供する、特定の職業分野に不可欠な専門知識や技能を修得するためのプログラムです。複数のMOOCの受講を通じて特定の職業分野の知識が得られるプログラムであるという点でMicroMastersプログラム^*と類似していますが、プログラムの提供機関のうちに、Microsoftやワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム、米州開発銀行 (IDB) といった企業・非営利団体・政府関係機関が含まれており、MicroMastersよりも短期間でのキャリアアップに繋がるように設計されていることが特徴です。その他、このプログラムの概要や想定されるインパクトについては、edXのHPに公開されているこちらの記事（"Professional Certificate Programs: Delivering real job impact and critical skills you need to stand out", April 25, 2017.）を参照ください。

プログラムの例：

• ハーバード大学 "Data Science"

• コロンビア大学 "Corporate Finance"

• Microsoft "Microsoft Professional Program in Artificial Intelligence"

• ワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム "Front-End Web Developer"

* MicroMasters プログラム：Professional Certificate Program同様、edXが提供する、複数のMOOCを束ねたプログラム。概要に関してはこちらをご覧ください。