京都大学高等教育研究開発推進センター 京都大学高等教育研究開発推進センター

2021年8月24日(火)、「大学院生のための教育実践講座」(主催:京都大学高等教育研究開発推進センター)が開催されました。第17回となる今回は、前回に引き続き、コロナウイルス感染症拡大防止のためオンライン(Zoomを利用)での開催となりました。
主に将来大学教育に携わることを希望する、本学の大学院生、OD、PDに向けて開講しているこの講座は、「大学でどう教えるか」ということを1日通して考えてもらうことで、ファカルティ(大学教員)へと自己形成していくきっかけを提供しようとするものです。すべてのプログラムに参加した受講生には、総長名の入った修了証が授与されます。
なお今回は、英語部会を創設するとともに、資料を日英併記とするなど、日頃英語でコミュニケーションを取っている留学生や外国人研究者の方にとっても、参加しやすい仕立てとしました。

当日は、「理系」・「文系」を問わずさまざまな研究科から、54名の方々に受講いただきました。うち英語部会への参加者は17名でした。参加者には、大学教育の現状を理解するための講義や、多様な観点から授業実践について検討するグループワーク、グループでのディスカッションの結果を発表する発表会まで、様々な活動を経験することで、大学教育に携わることについて考えを深めてもらいました。

参加者を対象とする事後アンケートの満足度の項目は5点満点中4.5となっており、オンライン開催ながら、かなり満足度の高いものになったようです。

プログラム受講後の変化を聞く質問では、「大学の講義をつくることがどれだけ奥深いかを、改めて実感できた」や、「同じモチベーションのある人とつながることができてよかった。特に学生との双方向のコミュニケーションの大切さや目標設定の重要さ,軸のブレなさという点は意識が変化した」、「所属大学によって実施すべき授業の内容が変わるという点はこれまで全く意識していなかった。今後どのような学生を受け持っても、ある程度彼らに寄り添った授業をしようという意識変革の機会になった」、「This workshop introduced me to new ideas for interactive lessons and new strategies for teaching university students, especially Japanese students.」といった回答があり、未来の大学教員という立場から、大学教育について考えを深める良い機会となったようです。

なお2022年の2月7日〜9日には、今回のプログラムのアドバンス版にあたる大学院横断教育科目「大学で教えるということ」が、集中講義の形式で開講されます。もっと深く学びたい方はぜひ履修してください。

「大学で教えるということ」シラバス

なお来年度の「大学院生のための教育実践講座」は、今年度と同じく8月下旬に開催されます。大学教員を目指している、教育に関する議論をしながらコミュニティを広げたい、そんな院生のみなさまの参加をお待ちしております。
(※ 実施方法は直前の状況を考慮して決定する予定です。)

開会式(挨拶)
ミニ講義1「いま大学授業にもとめられていること」
グループ討論の様子
ミニ講義2「学生が学びたくなる授業」
ラップアップ
閉会式・修了証授与

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