Topics開催報告

学内ワークショップ「教育の最先端:MOOCって何?-その利用法と実践ノウハウまで」

公開日:2017年5月15日 

2016年10月17日、本学教職員向けのワークショップ「教育の最先端:MOOCって何?-その利用法と実践ノウハウまで」(主催:京都大学高等教育研究開発推進センター 教育コンテンツ活用推進委員会)を開催しました。現在話題の「MOOC」とはそもそも何か、といった基本情報から、実際の制作手順、講義を配信した体験談までを扱う本ワークショップには30名が参加し、質疑応答も含めて盛況のうちに終わりました。

プログラム

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当日のチラシはこちらからダウンロードできます。

2016年10月17日(月)於 吉田南1号館 201号室

司会:田口 真奈(高等教育研究開発推進センター 准教授)

【第1部】

12:00~12:15 MOOC及びKyotoUxの説明
酒井 博之(高等教育研究開発推進センター 准教授)

【第2部】

12:15~12:45 MOOCで講義を配信された先生の体験談と質疑応答
①伊藤 哲史(理学研究科 准教授)
②児玉 聡(文学研究科 准教授)

【第3部】

12:45~13:00 全体でのディスカッション

第1部

第1部では、酒井准教授より、MOOCの基本情報と併せて、京都大学が配信してきたKyotoUxの各講義紹介と、その制作から配信までのプロセスや、データ分析・フィードバックについての説明がありました。また、MOOCを活用した新たな取り組みについても紹介がありました。

酒井准教授による説明風景。当日は各部局より多くの方々に参加頂きました。

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画像クリックで動画ページ【学内限定】にリンク
当日の配布資料はこちら【学内限定】

第2部

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伊藤先生からのご報告。教材として準備した「素数トランプ」の出番がなかったことが「心残り」だったそう。

第2部では、2016年1月と4月の2回にわたって「Fun with Prime Numbers: The Mysterious World of Mathematics」という講義を配信された、理学研究科の伊藤先生よりまずお話がありました。
扱う内容や課題の設定、講義の進め方といった点で、MOOCは通常講義と異なり苦労したが、世界中から多くの受講生が登録した点で宣伝効果は「抜群」で、通常の講義ではできないことが可能になったとのお話がありました。また、2016年の夏には、理学部の1、2回生向け講義で、本MOOCの合格をレポート課題に代えることを認めるという試みをされたというお話を、MOOCの活用の具体的事例として、紹介されました。

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児玉先生からのご報告。講義で実際に配信したトレーラー映像の前で、経験をお話し頂きました。

次に、2016年3月に「Ethics in Life Sciences and Healthcare: Exploring Bioethics through Manga」を配信された、文学研究科の児玉先生より、ご自身の体験談が語られました。
思ったよりずっと早くから制作がスタートし、英語原稿の準備などに苦労されたそうです。しかしながら、生命倫理という、文化に強く規定される問題を扱うなかで、ホームワークや授業後アンケートを通じて、普段接することのない様々な国や地域の受講生から、多様な意見を得られたことが、他にはない経験だったというお話がありました。

第3部

第3部の全体ディスカッションでは、課題の出し方や掲示板上での受講者とのやりとりについて、複数の質問があり、講義を配信された伊藤先生、児玉先生から実際の経験を踏まえての回答がありました。また、担当する先生のインセンティブや、授業評価の仕方などについても質問がありました。MOOCに対する期待と同時に、それが通常の講義と比べて、どの点がどのように違うのか、という点に関心が寄せられていました。

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全体ディスカッションの様子。時折笑いが起きるなど、和やかな雰囲気でワークショップは進みました。

ディスカッションの中で、今後の広報の仕方について提言がなされるなど、全学としてMOOCの配信を進めていくうえで重要となる点について、忌憚のない意見交換がなされ、全60分のワークショップは和やかな雰囲気で終わりました。

最新関連情報
本ワークショップにご登壇頂いた児玉先生のコースは、self-paced で再配信中です。ぜひご覧ください!

(公開日:2017年5月15日)