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松井先生 PandAにケンカを売る

      -episode 4-


あらすじ
経営管理大学院・経済学研究科 教授の松井先生は、「PandA*歴」3年の超多忙教授。複数の講義を受け持つなかで、資料配布や成績管理の効率化と学生の学習実態の把握に「良いよ」と勧められて「PandA使い」となったものの、どうもPandAの働きが良くない。
そんな中、PandAを管理する「PandA飼育係」が松井先生のもとに御用聞きにやってきた。ここぞとばかりにPandA管理人に苦言を呈す松井先生。当初穏やかだった話は徐々にヒートアップ。たまたまその場に居合わせた秋田先生を巻き込み、松井先生とPandA、因縁の対決の第一幕が今、切って落とされた。


*PandAは、京都大学が導入しているLMS(Learning Management System:学習管理システム)です。詳しくはこちら

登場人物紹介


京都大学 経営管理大学院 松井啓之先生

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本シリーズの主役。「PandA使い」。経営管理大学院・経済学研究科で半期に10コマ近くの授業を受け持ちながら、図書館機構の副機構長を務めるバイタリティあふれる教授。
とあるサイトが紹介する、単位取得困難な「鬼科目」ランキングで、1位・2位を独占した経験の持ち主。
学生には、自由の素晴らしさとともに、それに伴う責任と義務を学び、自由の価値をわかるようになって欲しいと考えている。
顔出しNGのため、今回はイラストにて登場。


京都大学大学院 経済学研究科 秋田祐哉先生

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松井先生の同僚であり、同じく「PandA使い」。情報学研究科出身で、経済学研究科の情報システムの管理者。


PandA飼育係(京都大学 情報環境機構)

情報環境機構で、朝から晩までPandAの世話にあけくれている。
メールや電話で問い合わせをすれば答えてくれる「中の人」。

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PandA飼育係の訪れ

こんにちは〜、PandA飼育係です。松井先生、お使いの PandA の調子はいかがですか〜?


あぁPandAさん、ちょうどいいところに来た。以前に勧めて頂いてから、かれこれ3年くらいPandAを使っているんだけど、その性能やインターフェイスに関して、色々と不便に感じるところがあって、同僚の秋田先生からのものと併せて、少し要望を聞いてもらいたいんだけど。


喜んで。どーんとこいです。



受講者名簿の管理

経営管理大学院と経済学部・研究科共通で開講されている科目をずっともっているんだけど、KULASISだとどうしても別科目扱いになっちゃうから、受講者名簿の管理がいちいち大変なんだよね。
その点、PandAだと、一つのコースサイトで管理できるから便利だと思って使い始めて、今もPandAを使っているんだけど・・・


いや〜お褒めの言葉有難うございます!
手塩にかけて、PandAを育てた甲斐があります!!


まだ話し終わってないよ。

ただ、一つのコースサイトで管理しようとするとき、毎回「受講者の参加」というコマンドで一人一人学生を追加していくのが不便なんだけど、どうにかならないかな。


あぁ、すみません...。

それは「名簿を追加する」という機能を使うとできますよ。
こうして、あぁして、そうして・・・。ほら!
どうですか、便利でしょ?


そうなんだ。それは便利だね。ただ、それってどこかに書いてあるの?マニュアルは結構ちゃんと読んだけど、どこにもそんなこと書いていなかったよ。


いや〜、まぁそれは・・・。


あと名簿で学生の名前は分かるけれど、所属と学籍番号が見られないのが、すごく不便。特に成績をつけたいとき、学生番号がないとデータのソーティングとかですごく困るんだよね。 全体的に不親切な仕様だよね。


名簿をダウンロードしたら学籍簿は出ていませんでしたっけ。


いや〜、でないですね。


すみません。成績簿をダウンロードしていただくと学籍番号はわかるんですけどね...。


・・・



講義資料の配布

いずれにせよ、「名簿を追加」しておけば、自動的に学生情報が流れてくるんですね。その点はわかりました。


そうですね。学生がKULASISで仮履修登録さえすれば、PandAには翌日、場合によっては翌々日ですが反映されて、すぐに使えるんです。


私の「意思決定論」という講義の場合、120人も登録していて、1回目だけは資料を印刷して配っているんですけど、2回目以降はぐっと減るから、資料を電子配布できるのはすごい助かります。


KULASISの場合、履修者名簿が確定するまで、「授業サポート」ツールは使えませんからね。


ただ、PandAでも履修登録していない学生にはどうするの?履修登録期間って、5月の連休明けまであるじゃないですか。その間、もし履修登録していない学生がいた場合、講義資料を配布したり、お知らせを送ったりするのはどうやってやったらいいの。


履修登録をしていない学生に対してですか?
できますよ!
◎△$♪×¥●&%#?!といった感じですね!


うーん、とても面倒ですね。

確かにできるかもしれないけれど、忙しい教員がそんなの実際にやってられると思う?


結局、この場合の解決方法としては、興味があれば仮でもいいので、KULASISで登録しておくように学生に伝えることですかね。

あ、申し遅れました。経済学研究科の秋田です。



課題提出と成績の管理

私の場合、250名も登録している講義があって、課題はPandAで出しているんですけど、その採点が本当に大変で。 しかも、似たような機能があるせいで、余計に分かりづらくなっていますよね。

その点に関して、私も同じように感じていて、「提出箱」と「課題提出機能」、なんで同じような機能が二つ別々にあるの。以前に間違えて「提出箱」の方に課題を出す学生がいて、今は「サイト情報」の「ツールを編集」から消してしまったのだけど、一つが学生毎、一つが課題毎って分けられていて、採点が本当に面倒くさい。

そうですね。課題提出の機能については、各所からお叱りの言葉を頂いており...。混乱される方が多いため、一元化に向けて、目下調整しているところです...。


私も最初の年は「提出箱」の方を使っていたのですが、採点が非常に面倒だったので、結局自分でプログラムを書きましたね。


そういうときこそ、「成績簿」ツールを使って頂いて、ですね...。


そこに大きな問題があって、出したか出してないかのチェックだけだとダメで、「課題」ツールで作った課題が、点数を付けられる設定になっていないと「成績簿」ツールは使えないんだよね。


「成績簿」の場合、点数をつけないとダメですね。課題の方で点数をつける設定にしていないと、課題から成績簿にデータを送れない仕様になっているんですよ。


ほらね。でもレポートを提出したかどうかをチェックしたいというのは普通じゃない。


「課題」ツールにそういったものがあったほうがいいでしょうね。


どっちでもいいんですよ。どっちでもいいんだけど、「提出箱」は学生毎にしか見られない、「課題提出機能」だと、一人の学生がどの授業で提出して提出していないかというのが見られない。それがすごく不便なんです。


結局これだと、ここでExcelの表が開いて、そこに学生の名前があってバンバンバンと成績をいれていったほうが楽という話にもなりかねない。


PandA上で採点して頂いていたら、成績簿で一覧できる仕様にはなっているのですが。ちょっと分かりづらいですかね。



学生の予復習行動の把握


あと、今後改善してもらいたいのが、「リソース」にあげた資料を誰がいつダウンロードしたかとかがみえない点かな。


教員からすると、学生の予復習の行動をみたいわけで、例えば、誰がどのタイミングでアクセスしてダウンロードしたのかというのは追尾したい。その点については、KULASISだとできる。
そんなすごく詳細に、というのは求めないけれど、ログ情報から必ず分かるはずなんだから、PandAでも見られるようにすることは可能なんじゃない。


できないわけじゃないんですけど...。はい、頑張ってみます。



マニュアルとLMSの特性


その「できる」、「できない」という点についてユーザー目線でいうと、全体的に説明が「つっけんどん」な気がしますよね。「色々とできますよ」みたいなことは匂わせるのだけど、具体的に何がどうできるのかが分からない。機能があったとしても、色々と調べてみてようやくわかる。情報環境機構のHPにいくとPandAのマニュアルが置いてはありますけれど。


それでもPandAのヘルプにいったら、最終的にはSakaiの英語版ヘルプにいくわけですよね。で、英語はいいんだけど、どの機能がどれに対応していてPandAに実際にどれが実装されているかが分からない。
情報系の人間だったら、これまでの経験からこれが使えるんじゃないかとか見つけられる場合もあるけれど、それでも知らなかったり、気づかなかったりするツールがある。


各所から「磨きが足りない」というお叱りは頂いており...。LMS (学習管理システム)は一般的に多機能なもので...。
その辺りの「至らなさ」を、個別の質問に対して個々に対応することで補っているのが現状ですね。


結局こういったLMSの場合、その形式に合わせて授業スタイルを作っていかないと使えないんですよ。
けど普通は自分の授業スタイルに合わせてシステムを使おうとする。
わりきってシステムが得意な形に自分のスタイルを合わせてないと効率は全然上がってこない。
講義資料の配布やお知らせだけでいいんだったら、KULASISや自前のWebページでいいんじゃないか、という話になる。
ただPandAだとSPS-IDでセキュリティが保証されているので、その点は自前のものよりかは安心でいいということになる!


そうですね...ただ例えばKULASISの場合、学生から応答することはできませんし、何より学生からすると、多くの先生が同じツールを使ってくれた方がいいのでは、などと考えている次第で・・・。


そろそろお暇させて頂き、再度磨きをかけた段階で、また次回お話をさせていただけたら...。


とりあえず、今ブラウザの「戻る」ボタンでページが戻れず、いちいち「キャンセル」ボタンや「リセット」ボタンを押さないと前のページに戻れない仕様になっているから、

そ こ だ け は なんとかしておいてもらえませんか?!




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PandAについてもっと知りたい方はこちら

(公開日:2017年10月19日)