組織

本研究は「大学教員教育研修のためのモデル拠点形成」を目的に、以下の5つのプロジェクトにて研究活動を進める。


FD企画実践プロジェクト

 京都大学の学内では、FD研究検討委員会と協力して、プレFDとしての院生研修などを充実させる。さらに、関西地区FD連絡協議会によって、FDを担う大学教員のために実務的な研修を企画し、実践する。その際、協議会からのへ委任教員5名を最大限活用する。研修は、講義などの座学と実際のイベントの企画・実践に参与する実習から構成され、理論と実践の間で最適のバランスをはかる。また、教員のライフサイクル(TA、初任者、中堅、ベテラン)や大学内でのポジション・役割(実践者・リーダー)に対応したプログラムを提供し、修了認定を行う。2年程度の試行期間を経て3年目以降本格実施するこのプロジェクトを通じて、関西地区FD連絡協議会をFD組織として成熟させる。さらに、3)のFD関連調査・情報共有プロジェクト、5)のFD実践研究プロジェクトでの研究を通じて開発される共通のFD、ならびに個別大学の文脈に即したFDを実地に移し、その妥当性を検討する。


遠隔FD企画実践プロジェクト

 京都大学高等教育研究開発推進センターが島根大学、山形大学と共同開発している遠隔FDシステム(ウェブ上での授業公開と検討)を、今後3年間で広く実用に耐える水準にまで整備し、全国の大学が自由に利用できる遠隔FDのためのプラットフォームを提供する。また、本拠点形成に密接にかかわる大学および研究機関間をテレビ会議システムによって結び、FDに関する諸開発が効率的に行えるための基盤を整備する。これにより、全国の大学から任意の個人が、随時、研修と研究の共同体に加わることができるようにする。さらに、これを含めた遠隔FDのためのプログラムを開発する。


FD関連調査・情報共有プロジェクト

専用ホームページを立ち上げ、関西地区FD連絡協議会大学教育研究フォーラム、海外連携大学との研究協力、併任教員、客員研究員の協力を得て、地域的・全国的・国際的なFD関連情報を収集・公開するとともに、必要な調査(教育・学習環境調査、大学生調査、新入生履修状況調査など)を実施する体制を創り、全入時代に求められる諸種の情報(大学・大学院新入生の学力状況、教育システムの改革状況など)を収集公開する。また、世界中からFDの実践と研究に関する多様な資料(書籍、マルチメディア教材、報告書等)を収集・整理し、本拠点での研究開発と実践のためのリソースとするとともに、広くわが国および世界の大学に公開する。


FD評価プロジェクト

FDの評価は、いまだ十分な研究も実践もなされていない重要な課題である。FDがたんなるイベントではなく実質的な意味を持つとすれば、相応の効果をもたらすはずである。さらに、当初めざされた目標の達成を測る手立ても求められる。本プロジェクトは、FD評価に関する理論を整備するとともに、評価を実効的になしうる人的・物的体制を整備して、上記の企画実践プロジェクトなどをフィールドとして思考的な評価を行い、4年目以降は本格的に外からの要請にこたえうる体制を創る。


FD実践研究プロジェクト

FDの実践に関しては、全国の大学で既にかなりの蓄積がある。しかしこれらの個別体験については、十分な集約も反省も伝達もなされていない。特に問題であるのは、いまだ「FDが何であるべきか」についての共通理解すら打ち立てられていないことである。そのことがFDの儀礼化・形式化の原因ともなっている。必要なことは、経験の理論家であり、実践研究(アクションリサーチ)を通して、実践から積み上げる仕方でFDに関する共通認識が構築されることである。本センターは、平成8年の旧センター(高等教育教授システム開発センター)の発足以来、大学教育の現場をフィールドとして、実践研究を遂行し、その成果を発信してきた。本プロジェクトは、これを継承しつつほかならぬこのプロジェクトそのものをフィールドとする新たなアクションリサーチを展開する。さらに国内の学会活動と連携するとともに、これまでやや手薄だった国外のFD関連機関(ハーバード大学、マギル大学、ソウル大学、メルボルン大学、カーネギー財団など)との交流・共同研究を推進する。


組織図

プロジェクトについて


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